\1,365(ハードカバー)
ボクの御近所♪
ボクはスズメの子。
自己紹介ついでに ボクが住む町の御近所さんを紹介するよ♪
まずは、近所の浦島さんち。
犬小屋の横では、ハナが寝そべっている。
昼間は、たいていお昼寝中だから、その時間帯を狙って、ボクらはハナのえさ入れ周辺に集まるんだ。
ハナの食べ残しの 「おこぼれ」を頂戴しようってコンタンさ♪
お腹いっぱいになった直後のハナは、ボクらに自由に食べさせてくれる。
こういうときのハナは、ボクらのことを 別段、気にしている風でもなく、パた〜ん、パた〜んと、シッポでリズムをとっている。
今、ご機嫌なんだな・・・って合図。
これを見たボクらの仲間は続々と木の枝や電信柱から、芝生の上へ舞い降りてくる。
ハナのご飯は格別においしい。
近所の浦島さんの奥さんが作るご飯はスズメの仲間内でも 評判がよくてね。
最高ってわけ!
ボクらがハナのご飯に夢中になっている間、時折ハナの少し湿ったハナの頭が ひくひくって動くときがある。
これは、要注意!
ボクらの仲間が相当数に増えると、それまで眠そうに、うなだれていたハナの首が少しだけ動く。
いよいよかな…って、内心、ドキドキ☆する瞬間。
ハナとボクらの 「おふざけタイム」のスイッチがオン♪になった!
これを見たボクらの中には、わざとハナの犬小屋ギリギリの危険区域まで、ちょん、ちょん、跳ねる子もでてくる。
いわゆるフェイントさっ♪
ハナは…というと、相変わらず眠ってはいる、いや、眠ったふりはするものの、薄っすらと目を半分だけ開く。
数秒間、半開きになった目の玉だけが忙しく動きまわる。
このハナの両目が再び閉じたときは、危険信号点滅!
ハナは ちらっと見ただけで、ボクらの仲間の数と位置関係を正確にキャッチするんだ。
勿論、ボクらの仲間だって、ハナの動きは察知している。
ボクらはいつでも一斉に飛び立てる準備をした上で、ハナのえさ場でチュン、チュン、歌う。
いよいよクライマックス〜♪
ハナは、ほんの一秒で寝そべっていた半身の体を起こし、
バン!!!!!!
ハナの太い前足が、かるた取りのように、ボクら目がけて飛んできたぁ〜っ。
ボクらは あわててジャンプ!
あ、ハナ、今回は ハズレ!♪
ボクの仲間の逃げ足の方が、ほんのちょっと早かった〜
…ってことで♪
この勝負、今日はボクらの勝ち。
やった〜♪♪
ハナ、一緒に遊んでくれて、サンキュー。
また、あした♪
どうぞお楽しみに
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