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著 かがい みえこ

 


そのとき ツンツンが大声でさけびました。
「走っていって 足でつよく地面をけるんだ!」
それを聞いたパタタンは おもいっきり走ると 地面をけりました。
「つばさを パタパタさせて! パタタン とべ! とぶんだ パタタン!」
パタタンはむちゅうで つばさをパタパタさせました。
ひろげた大きなつばさをうごかすと それは それは すごい風がふいたのです。

〜ゴオ〜
銃をかまえていた人たちは あっというまにボーンと
ふきとばされてしまいました。
そのとき 動物たちのがっしょうが 聞こえてきました。
「とべ とべ! パタタン」「とべ とべ! 大空へ」
その声は 夜空にひびきわたりました。
「みんな ありがとう! よーし とぶぞ!」

パタタンが 大きなつばさをはばたかせると ふんわりと 風に のったのです。
「やったぁ! とんだ―!」
ツンツンと 動物たちがさけびました。
パタタンは歯をくいしばって 大空へとまい上がっていきました。
「ウォー」
パタタンを おってきた人たちから
おどろきの声があがりました。